用途別 梅の選び方
梅酒
梅ジャム
甘露煮
冷凍梅
- 「収穫した梅をすぐに仕込めない」
- 「梅が安い時期にまとめ買いしたい」
という場合は、冷凍しておくという方法があります。
梅を冷凍すると、果肉の細胞が壊れるため、解凍時に梅のエキスや香り成分が出やすくなり、短時間で風味が出るのが特徴です。
一般的な梅酒は飲み頃まで半年以上かかりますが、冷凍梅の場合は比較的早く味がなじみます。
冷凍時間
最低24時間以上
できれば2〜3日以上がおすすめです。
梅全体がしっかり凍れば使用できます。
冷凍梅の保存期間
約6か月
風味を重視するなら3か月以内がおすすめです。
冷凍に向く梅
どちらでも可能です。
梅酒なら青梅、ジャムなら完熟梅がおすすめです。
青梅のスッキリ感を好むなら?
青梅の冷凍を梅酒にした場合、青梅の爽やかさが少し弱くなることがあるので、スッキリ感を好まれる場合は生の青梅がおすすめです。
ジャムは冷凍がおすすめ?
ジャムの場合は、「下ゆで」の手間が要らず、「鍋に冷凍梅を入れて火をつける(水不要)」ので、時短にもなり、簡単に作ることができるのでおすすめです。
冷凍のメリット
下ごしらえ後に冷凍しておくだけで、好きなタイミングで梅酒や梅ジャム作りができます。我が家では完熟梅を冷凍しておき、定期的にジャムにしています。生と冷凍、両方で梅をお楽しみください。
梅仕事の下ごしらえ方法
梅酒や梅ジャムをおいしく作るためには、下ごしらえがとても大切です。特に水分が残っているとカビの原因になるため、丁寧に作業しましょう。
準備するもの
- 梅
- ボウル
- ザル
- キッチンペーパー(または清潔なふきん)
- 竹串(または爪楊枝)
- 保存瓶
作業前には手をしっかり洗い、使用する道具も清潔な状態にしておきます。
① 梅を優しく洗う
まずはボウルに梅を入れ、流水でやさしく洗います。
梅の表面には汚れやほこりが付着していることがあるため、軽くこすりながら洗い流しましょう。
ただし、力を入れすぎると表面が傷つき、傷みやすくなるため注意が必要です。
完熟梅は特にやわらかいため、つぶさないように優しく扱いましょう。
② 水気を完全に拭き取る
洗い終わった梅はザルにあげて水を切ります。
その後、キッチンペーパーや清潔なふきんで一粒ずつ丁寧に水分を拭き取ります。
梅酒作りでは水分が残っているとカビや雑菌繁殖の原因になるため、この工程は特に重要です。
ヘタの周りにも水が残りやすいため、しっかり確認しましょう。
③ ヘタを取る
梅のおへそのようなくぼみにある黒い部分が「ヘタ」です。
竹串や爪楊枝を使って、ヘタの下に差し込み、軽く持ち上げるようにして取り除きます。
ヘタを取らなくても梅酒は作れますが、
ため、取り除くのがおすすめです。
特に梅酒や梅シロップでは仕上がりの風味に差が出ます。
④ 傷んだ梅を取り除く
最後に梅の状態を確認します。
以下のような梅は取り除きましょう。
- カビが生えている
- 黒く変色している
- 傷が深い
- 果肉が崩れている
- 異臭がする
小さな擦り傷程度であれば使用できる場合もありますが、明らかに傷んでいるものは使わない方が安心です。
傷んだ梅を混ぜると、梅酒全体の品質が悪くなったり、カビ発生の原因になったりします。
冷凍梅にする場合
梅酒や梅ジャムに使う梅を冷凍する場合も、④までの下ごしらえは同じです。
この後、保存袋に入れて冷凍します。
水分が残ったまま冷凍すると霜が付きやすくなるため、しっかり拭き取ってから冷凍しましょう。
水気が残っていた → カビの原因になる
ヘタを取らなかった → 雑味やえぐみが出ることがある
傷んだ梅を混ぜた → 発酵や腐敗の原因になる
完熟梅を強くこすった → 果肉が傷みやすくなる
梅仕事は下ごしらえが仕上がりを左右するといわれるほど重要です。
少し手間はかかりますが、一粒ずつ丁寧に準備することで、おいしい梅酒や梅ジャムに仕上がります。
砂糖別の梅酒の違い【氷砂糖・きび砂糖・黒糖・はちみつ】
氷砂糖
定番の味。梅本来の風味を最も感じられます。透明感のあるすっきりした梅酒に仕上がるため、初めて梅酒を作る方にもおすすめです。

きび砂糖
コクがありまろやか。ミネラル由来の風味が加わり、優しい甘さの梅酒になります。

黒糖
濃厚で深みのある味わい。黒糖特有の香りが加わり、コクの強い個性的な梅酒に仕上がります。

はちみつ
優しい甘さが特徴です。砂糖とは違う自然な甘みが加わり、飲みやすい梅酒になります。
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はちみつ梅酒の保存期間未開封なら約1〜3年が目安です。はちみつは糖分が高いものの、梅酒では氷砂糖より発酵リスクがやや高くなるため、早めに飲み切るのがおすすめです。
お酒別の梅酒の違い【ホワイトリカー・日本酒・ブランデーなど】
梅酒はホワイトリカーが定番ですが、実はさまざまなお酒で作れます。ただし、日本で家庭で梅酒を作る場合は、一般的にアルコール分20%以上のお酒を使うのが基本です。
※家庭で梅酒を作る場合は、酒税法によりアルコール分20%以上のお酒を使用する必要があります。日本酒やワインなど20%未満のお酒で梅酒を仕込むことは避けましょう。
日本では酒税法の関係で、家庭で梅酒を漬ける場合に使うお酒には、簡単に言うと、
✅ アルコール分20%以上のお酒を使う
✅ すでに糖類が加えられていないお酒を使う
というルールがあります。
それぞれ香りやコク、仕上がりが異なるため、好みに合わせて選びましょう。
| お酒の種類 | アルコール度数 | 味・特徴 | 初心者向け | 香り | コク |
|---|
| ホワイトリカー | 35% | 定番・クセが少なく梅本来の風味を楽しめる | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
| 日本酒(原酒) | 20%以上 | まろやかで米の旨味が感じられる | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| 焼酎 | 20〜25% | 焼酎の風味とコクが加わる | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| ブランデー | 35〜40% | 華やかな香りと濃厚な味わい | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| ウイスキー | 40%前後 | 樽香やスモーキーな風味を楽しめる | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| ラム酒 | 40%前後 | 甘くフルーティーな香り | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| ジン | 37〜47% | ハーブや柑橘系の爽やかな香り | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
| ウォッカ | 40%前後 | クセが少なくスッキリした仕上がり | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
▶定番のホワイトリカーです。アルコール度数は35度と高めです。

▶私は日本酒で作ることの方が多いです。こちらはすっきりとした飲み口、まろやかな旨味が特徴で、ホワイトリカーや焼酎よりも度数が低く、長期保存ができる21度の辛口。お米の甘みが含まれていて砂糖も少なく作ることができる分、果実の風味が際立ちます。

▶初めてブランデー梅酒を作るなら「サントリーVO」がおすすめです。手頃な価格で購入しやすく、ブランデー特有の華やかな香りを楽しめます。完熟梅や南高梅と組み合わせると、まるでデザートワインのような贅沢な梅酒に仕上がります。

梅酒の作り方
基本的な梅酒の作り方
材料
- お好みの梅 1kg
- お好みの砂糖 500~1000g
(はちみつの場合は 300~500g)
- ホワイトリカー 1.8L
作り方
① 保存瓶を消毒する
熱湯またはアルコールで消毒し、しっかり乾燥させます。
② 梅と氷砂糖を交互に入れる
瓶にお好みの梅と氷砂糖を交互に重ねます。
※冷凍梅を使う場合は解凍せずにそのまま入れてOK!
※氷砂糖の代わりに他の砂糖やはちみつに変えると味が代わります。どのような出来上がりにしたいかによって、お好みの砂糖やはちみつに変えてみてください。
③ ホワイトリカーを注ぐ
静かに注ぎます。
④ 密閉して保存する
冷暗所で保存します。
最初の1か月は時々瓶を軽く揺すり、氷砂糖を溶かします。
一般的には3か月ほどで飲めるようになりますが、6か月〜1年熟成させると味がまろやかになります。
梅酒におすすめの保存瓶
梅酒作りでは密閉性の高い保存瓶が欠かせません。
容量の目安
| 梅の量 | おすすめ瓶サイズ | 目安 |
|---|
| 500g | 2L | 少量のお試し向け |
| 1kg | 4L | 最も一般的 |
| 2kg | 8L | 家族用・大量仕込み向け |
広口タイプの方が梅の出し入れがしやすく便利です。
昔ながらの瓶や可愛らしい瓶、大きさも色々あります。置場所、梅の量などによって、選んでください。一つの瓶ではなく、複数の瓶に分けるのもおすすめです。
いくつかおすすめをご紹介しますので、ご参考にしてください。
①セラーメイトの取っ手付き瓶

②ナピュレの保存瓶
逆さにしても漏れず、そのまま注げます。

③HARIO(ハリオ)の手仕事保存びん

④しそジュースを作る時にも我が家で使用している東洋ガラスの保存瓶


我が家では色んな種類を飲み比べしたいな、という年は小さめの瓶に少量ずつ作って、楽しんでいます。(瓶に入る梅の重さで砂糖の量を計算するのが少し手間ですが、可愛くて、じっと眺めていられます。)
↑一番左は柚子茶の空き瓶、真ん中の3つはBall社のメイソンジャーです。(一番右は梅味噌です。)

仕込み前に必ず消毒しましょう。
熱湯消毒
耐熱ガラスを使ってください。
- 熱湯を回しかける
- 自然乾燥させる
アルコール消毒
ホワイトリカーや食品用アルコールを使用します。瓶の内側全体になじませて乾かします。
▶定番のホワイトリカーです。梅酒にも使えます。

▶食品用アルコールを使うならスプレータイプが簡単でおすすめです。

梅酒作りではしっかり密閉することが重要です。
ポイント
- パッキンに劣化がないか確認
- フタをしっかり閉める
- 保存中も定期的に確認
密閉が不十分だと雑菌が入りやすくなります。
色々な梅で作る梅酒
| 種類 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|
| 青梅 | 定番・爽やかな香り | ★★★★★ |
| 完熟梅 | フルーティーで甘い香り | ★★★★★ |
| 冷凍梅 | 短期間で風味が出る | ★★★★☆ |
| パープルクイーン | 赤く美しい梅酒になる | ★★★★☆ |

※青梅の販売は季節限定です。販売終了の場合は、来年の梅シーズンに向けて入荷情報をご確認ください。
梅酒といえば青梅で作るのが一般的ですが、完熟梅でもおいしい梅酒を作れます。
完熟梅で作る梅酒は、青梅の爽やかな香りとは異なり、桃や杏(あんず)のようなフルーティーな香りとまろやかな味わいが特徴です。
香り豊かな梅酒を楽しみたい方におすすめです。
完熟梅とは?
完熟梅は、青梅が熟して黄色くなった状態の梅です。
特徴
- 甘い香りが強い
- 果肉がやわらかい
- 酸味がやや穏やか
- フルーティーな梅酒になる
スーパーでは6月中旬〜7月上旬頃に販売されることが多く、売り場に甘い香りが広がっているのが特徴です。
青梅梅酒との違い
| 比較項目 | 青梅梅酒 | 完熟梅梅酒 |
|---|
| 香り | 爽やかでスッキリ | 甘く華やかでフルーティー |
| 酸味 | やや強め | 穏やか |
| 味わい | キリッとした飲み口 | まろやかで飲みやすい |
| 色 | 透明感のある琥珀色 | やや濃い琥珀色 |
| エキスの出やすさ | 普通 | 出やすい |
| 飲み頃 | 6か月~1年 | 3か月~1年 |
| 向いている人 | 定番の梅酒が好きな人 | 香りを楽しみたい人 |
| おすすめの甘味料 | 氷砂糖・きび砂糖 | はちみつ・氷砂糖 |
完熟梅で作る梅酒のメリット
完熟梅最大の魅力です。
熟した果実のような甘い香りが梅酒に移り、華やかな仕上がりになります。
青梅に比べて酸味が穏やかで、飲みやすい梅酒になります。
果肉がやわらかいため、エキスが出やすい傾向があります。
完熟梅で作る梅酒のデメリット
購入後すぐに仕込まないと傷みやすくなります。(冷凍するのもおすすめです。)
果肉が崩れやすいため、青梅よりも梅酒が濁ることがあります。
カビに注意
熟しているため傷んだ実が混ざりやすく、下ごしらえが重要になります。
▶完熟梅は大きくて、傷がないものを選んでください。B級品はお買得ですが、梅酒作りにはあまりおすすめしません。毎年この時期を楽しみにしているので、我が家では出来るだけ大きくて完熟している南高梅を選んでいます。

※完熟梅の販売は季節限定です。販売終了の場合は、来年の梅シーズンに向けて入荷情報をご確認ください。
冷凍梅を使った梅酒は、通常の梅酒よりも梅エキスが出やすく、短期間で風味が出るのが特徴です。
冷凍梅で梅酒がおいしくなる理由
梅を冷凍すると、果肉の細胞が壊れるため、解凍時に梅のエキスや香り成分が出やすくなり、通常より早く梅の風味がアルコールへ移ります。
一般的な梅酒は飲み頃まで半年以上かかりますが、冷凍梅の場合は比較的早く味がなじみます。
パープルクイーンは鮮やかな色が魅力です。完成するとほんのり赤みを帯びた美しい梅酒になります。 見た目も華やかなため贈り物にも人気です。
▶ある年、ネットで購入したら近所のスーパーでパープルクイーンを見かけたことがあり、感動した記憶がありますが、滅多にお店では出会えない品種です。色も鮮やかなうえ、小さくて、かわいいです。

梅酒の飲み頃と保存期間
生の梅で作る梅酒
- 3か月:爽やかで若い味
- 6か月:バランスが良い
- 1年:まろやかで人気
- 3年以上:深みのある熟成酒
冷凍梅で作る梅酒
- 1〜2か月:風味が出始める
- 3〜6か月:飲み頃
- 1年:まろやか
適切に保存した梅酒は長期間保存できます。一般的には5〜10年以上保存可能とされ、熟成によって味わいの変化も楽しめます。
よくある質問(FAQ)
一般的には3か月頃から飲めますが、6か月〜1年ほど熟成させると味がまろやかになり、よりおいしく楽しめます。冷凍梅を使った場合は3〜6か月程度で飲み頃になることもあります。
一般的には6か月〜1年程度で取り出します。長期間入れたままでも問題ない場合が多いですが、果肉が崩れて濁りの原因になることがあります。取り出した梅はジャムや甘露煮などに活用できます。
はい。きび砂糖、てんさい糖、黒糖、はちみつなどでも作れます。砂糖の種類によって甘さやコク、香りが変わるため、好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
表面に白や緑、黒などのカビが確認できた場合は飲用を避けましょう。保存瓶の消毒不足や傷んだ梅の混入が原因になることがあります。仕込み前の下ごしらえと保存瓶の消毒が大切です。
適切に保存した梅酒は5〜10年以上保存可能といわれています。熟成によって味わいが変化し、長期熟成ならではの深みを楽しめるのも自家製梅酒の魅力です。
梅酒は冷暗所と冷蔵庫どちらで保存する?+
未開封の梅酒は直射日光を避けた冷暗所で保存できます。開封後は冷蔵庫保存がおすすめです。
我が家では毎年、青梅と完熟梅の両方で梅酒を仕込んでいます。青梅はスッキリとした味わい、完熟梅は香り豊かでまろやかな味わいになり、それぞれ違った楽しみがあります。仕込みの時期になるとスーパーや直売所で梅を探すのが毎年の楽しみです。