初夏になるとスーパーや直売所に青梅が並び始め、「今年は梅仕事をしてみようかな」と考える方も多いのではないでしょうか。
梅仕事の中でも特に人気なのが「梅シロップ」です。
青梅と砂糖だけで作れるため初心者でも挑戦しやすく、手作りならではの爽やかな香りとやさしい甘さを楽しめます。
炭酸水で割れば梅ソーダ、お湯で割ればホットドリンクとして楽しめるほか、料理やお菓子作り、ヨーグルトやデザートのトッピングにも活用できます。
この記事では、梅シロップの基本的な作り方から、梅や砂糖の選び方、失敗しないコツ、発酵対策、保存方法まで詳しく解説します。
梅仕事全般の流れを知りたい方は、「梅仕事とは?初心者向け完全ガイド」もあわせてご覧ください。
また、完成した梅シロップの使い方は「梅シロップ活用レシピ15選」で、料理へのアレンジは「梅シロップで作る韓国料理レシピ」で詳しく紹介しています。
梅シロップとは?
梅シロップとは、青梅を砂糖に漬け込み、梅のエキスをじっくり抽出して作る甘酸っぱいシロップです。
アルコールを使わないため、梅酒とは異なり子どもから大人まで楽しめます。
梅のクエン酸による爽やかな酸味と自然な甘さが特徴で、夏の水分補給や気分転換にもぴったりです。
梅シロップの魅力
- 初心者でも簡単に作れる
- 材料が少ない
- アルコール不使用
- 季節の手仕事を楽しめる
- アレンジ方法が豊富
- 梅仕事デビューに最適
毎年作ることで季節の移り変わりを感じられるのも、梅仕事の大きな魅力です。
梅シロップ作りに適した梅の種類
梅シロップには青梅が最適です。
青梅は爽やかな香りと酸味があり、すっきりした味わいのシロップになります。
| 品種 | 特徴 | シロップ向き |
|---|---|---|
| 南高梅 | 香りが良く果肉が厚い | ◎ |
| 白加賀 | 大粒で果汁が多い | ◎ |
| 古城 | 鮮やかな緑色が特徴 | ○ |
| 豊後梅 | 酸味がしっかりしている | ○ |
特に南高梅は香りが豊かで人気があります。
どの品種でも作れますが、迷ったら南高梅または白加賀を選ぶと失敗が少ないでしょう。
完熟梅でも作れる?
完熟梅でも作れます。
完熟梅を使うとフルーティーで甘い香りが強くなります。ただし柔らかいため傷みやすく、発酵しやすい点には注意が必要です。
初心者の方はまず青梅から始めるのがおすすめです。
砂糖の種類による違い
梅シロップ作りには氷砂糖が定番ですが、実はほかの砂糖でも作れます。
使用する砂糖によって甘さや風味、色合いが変わるため、好みに合わせて選んでみましょう。
梅シロップに使える砂糖の種類
| 砂糖の種類 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 氷砂糖 | 梅の風味を邪魔せず、透明感のある仕上がり | ★★★★★ |
| てんさい糖 | やさしい甘さでコクがある | ★★★★☆ |
| きび砂糖 | まろやかな風味と自然な甘み | ★★★★☆ |
| 上白糖 | 手軽に使えるが風味はやや単調 | ★★★☆☆ |
| 黒糖 | 濃厚なコクが出るが梅の香りは弱くなる | ★★★☆☆ |
初めて梅シロップを作る場合は、ゆっくり溶けて梅のエキスを引き出しやすい氷砂糖がおすすめです。
一方で、てんさい糖やきび砂糖を使うと、やさしい甘さやコクのある味わいを楽しめます。
砂糖の種類によって見た目の色や風味は変わりますが、基本的な作り方は同じです。
自分好みの味を見つけるのも梅仕事の楽しみの一つです。
砂糖ごとの味の違いや、梅酒・梅シロップに合う砂糖の選び方は「梅酒・梅シロップにおすすめの砂糖の種類を比較」で詳しく解説しています。
氷砂糖がおすすめな理由
梅シロップ作りでは氷砂糖が最もよく使われています。
ゆっくり溶けることで梅のエキスをしっかり引き出し、雑味の少ないすっきりした味わいに仕上がります。
また、透明感のある美しいシロップになるため、初めて梅仕事に挑戦する方にもおすすめです。
おすすめの砂糖
氷砂糖
てんさい糖
きび砂糖
梅シロップ作りに必要な材料と道具
材料
- 青梅 1kg
- 氷砂糖 1kg
基本は1対1です。初めて作る場合は同量がおすすめです。
※ほかの砂糖を使う場合も分量は同じです。お好きな砂糖1kgと読み替えください。
道具
- 保存瓶(3〜4L)
- 竹串
- ボウル
- キッチンペーパー
- 食品用アルコール
保存瓶
梅シロップ作りには保存瓶が必要です。初めての方は4L前後の広口瓶が使いやすくおすすめです。砂糖を変えて何種類か作る場合は小さめの瓶もおすすめです。
①セラーメイトの取っ手付き瓶
②ナピュレの保存瓶
逆さにしても漏れず、そのまま注げます。
③HARIO(ハリオ)の手仕事保存びん
④しそジュースを作る時にも我が家で使用している東洋ガラスの保存瓶
梅シロップの作り方

① 青梅を洗う
流水でやさしく洗い、表面の汚れや産毛を取り除きます。
② ヘタを取る
竹串を使ってヘタを取り除きます。雑味を防ぐために丁寧に行いましょう。
③ 水気をしっかり拭く
梅に水分が残るとカビの原因になります。キッチンペーパーで丁寧に拭き取りましょう。
④ 必要に応じて梅を冷凍する
梅を一晩以上冷凍すると細胞が壊れ、梅エキスが出やすくなります。短期間でシロップを出したい方や、すぐに仕込めない方に便利な方法です。
一方で、昔ながらの爽やかな香りや透明感を楽しみたい場合は、生の青梅のまま仕込むのもおすすめです。
冷凍梅の詳しい作り方や保存方法は、こちらの記事で紹介しています。
⑤ 保存瓶を消毒する
熱湯消毒または食品用アルコールで消毒します。
詳しい手順は保存瓶の消毒方法で紹介しています。
▶保存瓶の消毒には食品に使えるアルコールスプレーがあると便利です。
⑥ 梅と氷砂糖を交互に入れる
保存瓶に梅と氷砂糖を交互に重ねて入れます。最後は氷砂糖で覆うようにしましょう。
⑦ 冷暗所で保存する
直射日光を避け、毎日1回ほど瓶をゆっくり回して砂糖をなじませます。
失敗しないためのポイント
梅シロップは材料が少なく、簡単に作れますが、ちょっとしたポイントを押さえることで失敗を防げます。
水気を完全に取り除く
梅に残った水分はカビや発酵の原因になります。洗った後はキッチンペーパーで一つひとつ丁寧に拭き取りましょう。
傷んだ梅は取り除く
傷や黒ずみがひどい梅は使わないようにしましょう。傷んだ梅が混ざると品質が悪くなる原因になります。
毎日様子を確認する
漬けた後も毎日様子を見て、砂糖が均等になじむように瓶をゆっくり回しましょう。異変にも早く気付けます。
発酵やカビ、濁り、泡立ちなどの失敗例について詳しく知りたい方は、梅シロップの失敗例まとめもあわせてご覧ください。
梅シロップの保存方法
完成後の梅シロップは、冷蔵保存するとおいしさを保ちやすくなります。
保存期間や保存容器の選び方、加熱処理の有無による違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
発酵してしまった場合の対処法
梅シロップ作りでよくあるトラブルが発酵です。気温が高い時期は特に注意しましょう。
発酵のサイン
- 泡が出る
- シュワシュワと音がする
- アルコールのような香りがする
- ガスが発生している
軽い発酵であれば対処できる場合があります。
発酵したときの対処法
シロップを鍋に移し、70~80℃程度で10〜15分加熱します。沸騰させると風味が損なわれるため注意しましょう。
加熱後はしっかり冷ましてから保存容器に戻します。
カビが生えたらどうする?
白や緑、黒などのカビが確認できた場合は注意が必要です。
発酵とは異なり、カビは内部まで広がっている可能性があります。安全のため処分することをおすすめします。
飲み頃はいつ?
気温にもよりますが、一般的には2〜4週間程度で完成します。
以下の状態になれば飲み頃の目安です。
- 氷砂糖がほぼ溶けている
- 梅がシワシワになっている
- シロップが透明になっている
- 梅の香りがしっかり出ている
梅がシワシワになったけど失敗?
失敗ではありません。
梅のエキスがしっかり抽出された証拠です。順調に仕上がっている状態なので安心してください。
梅が浮いてきたけど大丈夫?
基本的には問題ありません。
ただし空気に触れる部分は傷みやすいため、瓶をゆっくり回して全体をなじませましょう。
梅シロップのおいしい飲み方
梅ソーダ

シロップ1に対して炭酸水4程度で割ると爽やかな梅ソーダになります。
▶炭酸割りで楽しむなら強炭酸水がおすすめです。シュワっと感がたまりません。
水割り
梅本来の風味をシンプルに楽しめます。
お湯割り
寒い季節にもおすすめです。やさしい香りで体が温まります。
ヨーグルトにかける
朝食やおやつにもぴったりです。
かき氷シロップ
夏のおやつとしても人気があります。
漬け終わった梅の活用方法
漬け終わった梅も捨てずに活用できます。
- 梅ジャム
- 梅ゼリー
- パウンドケーキやマフィンなどの焼き菓子
- 甘露煮風アレンジ
漬け終わった梅は、梅ジャムや梅の甘露煮にも活用できます。
飲み物やスイーツだけでなく、最後まで無駄なく楽しめるのも梅仕事の魅力です。
よくある質問
Q. 冷凍しないと作れませんか?
A. 冷凍しなくても作れます。冷凍すると梅エキスが出やすくなるため、早くシロップを出したい方や、すぐに仕込めない場合に便利です。
Q. 完熟梅でも作れますか?
A. 作れます。フルーティーな香りになりますが、発酵しやすいため注意しましょう。
Q. 氷砂糖以外でも梅シロップは作れますか?
A. 作れます。てんさい糖、きび砂糖、上白糖、黒糖などでも作れます。砂糖によって風味や色合いが変わるため、好みに合わせて選びましょう。詳しくは梅酒・梅シロップにおすすめの砂糖の種類を比較をご覧ください。
Q. 子どもでも飲めますか?
A. 発酵していない通常の梅シロップなら、アルコールを使っていないため、基本的には子どもでも飲めます。ただし発酵してアルコールのような香りがする場合は、加熱処理をしてから飲むか、不安な場合は飲ませないようにしましょう。
Q. 梅シロップは加熱した方がいいですか?
A. 発酵が心配な場合や長く保存したい場合は、完成後に加熱殺菌すると安心です。風味を残すため、沸騰させず70〜80℃程度で加熱しましょう。詳しい加熱殺菌の方法や保存期間、発酵したときの対処法は梅シロップの加熱処理は必要?発酵したときの対処法と保存方法をご覧ください。
Q. 梅シロップが泡立つ・濁る・カビっぽい場合は失敗ですか?
A. 泡立ちやシュワシュワした音は発酵の可能性があります。一方で、白や緑、黒などのカビが見られる場合は処分をおすすめします。詳しい見分け方や対処法は梅シロップの失敗例まとめをご覧ください。
Q. 保存瓶はどのくらいの大きさが必要ですか?
A. 梅1kgなら3〜4L程度の保存瓶が使いやすいです。
初めて梅シロップを作る方は、まず保存瓶と氷砂糖を用意しておくとスムーズです。
セラーメイトの取っ手付き瓶
氷砂糖
Q. 梅シロップはどれくらい保存できますか?
A. 加熱後に冷蔵保存した場合は約6か月〜1年、加熱しない場合は3〜6か月が目安です。保存状態によって異なるため、異臭やカビがないか確認しながら使用しましょう。詳しくは梅シロップの保存方法をご覧ください。
まとめ
梅シロップは、青梅と砂糖だけで作れる初心者向けの梅仕事です。
失敗しないためには、梅のヘタを丁寧に取り、水気をしっかり拭き取り、清潔な保存瓶を使うことが大切です。
毎日少しずつ変化する様子を観察するのも梅仕事の楽しみの一つです。
手作りならではの爽やかな香りと味わいを楽しみながら、ぜひ梅シロップ作りに挑戦してみてください。
梅仕事全体の流れを知りたい方は「梅仕事とは?初心者向け完全ガイド」もあわせてご覧ください。
完成した梅シロップは、梅ソーダや梅ゼリー、ヨーグルトソース、料理の隠し味にも使えます。詳しい活用方法は「梅シロップ活用レシピ15選」で紹介しています。
韓国料理に使いたい方は、「梅シロップで作る韓国料理レシピ」もおすすめです。


