秋になると店頭に並ぶ、つややかな栗。
ほくほくとした食感と、やさしい甘みが魅力の秋の味覚です。
そんな旬の栗を使って作りたいのが、砂糖でじっくり煮含めた栗の甘露煮です。
そのままお茶請けとして楽しむほか、お正月の栗きんとんやお菓子作りにも活用できます。
「栗の甘露煮は生栗から作る?」
「栗が煮崩れないようにするには?」
「くちなしの実がなくても作れる?」
と迷うことはありませんか。
栗の甘露煮は、鬼皮と渋皮をむいて下茹でし、砂糖を加えた煮汁でゆっくり煮含めるのが基本です。
火加減や砂糖を加えるタイミングに気をつければ、家庭でも作ることができます。
この記事では、生栗から作る栗の甘露煮の基本レシピをはじめ、煮崩れを防ぐコツ、くちなしの実の使い方、保存方法や日持ちまで詳しく紹介します。
栗の甘露煮とは?
栗の甘露煮は、鬼皮と渋皮を取り除いた栗を、砂糖を加えた煮汁で甘く煮含めた料理です。
栗本来のほくほくとした食感と、シロップの甘みを楽しめるのが特徴です。
そのまま食べるほか、お正月の栗きんとんや、ケーキなどのお菓子作りにも使われます。
栗の渋皮煮との違い
栗の甘露煮と渋皮煮は、どちらも栗を甘く煮た料理ですが、皮の扱いが異なります。
- 栗の甘露煮:鬼皮と渋皮をむき、栗の実を甘く煮含める
- 栗の渋皮煮:鬼皮だけをむき、渋皮を残したままアク抜きして甘く煮る
甘露煮は栗の明るい色合いとほくほくした食感が特徴で、渋皮煮は渋皮ならではの風味と深みのある色合いを楽しめます。
栗の甘露煮の材料と基本の分量
栗の甘露煮は、生栗と砂糖、水があれば作ることができます。
くちなしの実は、黄色く仕上げたい場合に使用します。
材料(作りやすい分量)
- 生栗:500g程度(皮付き)
- 砂糖:皮をむいた栗の重量の50〜60%
- 水:栗がかぶる程度
- くちなしの実:1個(お好みで)
例えば、皮をむいた栗が300gなら、砂糖は150〜180gが目安です。
砂糖の量は好みに合わせて調整できますが、少なくすると保存性にも影響します。
甘さ控えめに作る場合は、特に早めに食べ切ってください。
栗の甘露煮におすすめの砂糖は?
栗の甘露煮には、上白糖やグラニュー糖が使いやすく、栗本来の色や風味を生かしやすいのが特徴です。
- 上白糖:まろやかな甘みに仕上がる
- グラニュー糖:すっきりとした甘みで、栗の色を生かしやすい
- きび砂糖:コクのある甘みになるが、煮汁や栗に色がつきやすい
きれいな黄色の甘露煮を作りたい場合は、グラニュー糖や上白糖がおすすめです。
くちなしの実は必要?なしでも作れる?
くちなしの実は、栗を鮮やかな黄色に仕上げるために使う色づけ材料です。
必ずしも必要ではなく、くちなしの実がなくても栗の甘露煮は作れます。
使わない場合は、栗本来の淡い黄色やクリーム色に仕上がります。
鮮やかな黄色にしたい場合は、食用のくちなしの実を軽く割り、お茶パックなどに入れて下茹での際に加えてください。
栗の甘露煮の作り方|生栗から作る基本レシピ
栗の甘露煮は、皮をむいて下茹でした後、砂糖を加えた煮汁でゆっくり煮含めて作ります。
栗が煮崩れないよう、火加減に気をつけながら仕上げていきます。
① 栗の鬼皮と渋皮をむく
栗を洗い、ぬるま湯に20〜30分ほどつけて鬼皮をむきやすくします。
栗の底の部分から鬼皮をむき、続けて渋皮も丁寧に取り除きます。
渋皮が残ると仕上がりの色や口当たりに影響するため、できるだけきれいにむいてください。
皮をむいた栗は、変色を防ぐために水につけておきます。
そのまま30分〜1時間ほど水にさらし、アクを抜きます。
栗の鬼皮や渋皮をむく方法、茹で時間については、栗の茹で方・皮のむき方|茹で時間と鬼皮・渋皮を簡単にむくコツでも詳しく紹介しています。

② 栗を下茹でする
鍋に栗と、栗がかぶる程度の水を入れ、中火にかけます。
くちなしの実を使う場合は、軽く割ってお茶パックなどに入れ、一緒に加えます。
沸騰したら弱火にし、栗の大きさに合わせて10〜20分ほど静かに下茹でします。
時間はあくまで目安です。
竹串が中心まで無理なく通る程度にやわらかくなっているかを確認してください。
栗がまだ硬い場合は、弱火のまま少しずつ加熱時間を延ばします。
砂糖を加える前に十分やわらかくしておくことが、硬く仕上がるのを防ぐポイントです。
栗が鍋の中で踊るほど強く沸騰させると、煮崩れの原因になります。
栗をあまり動かさず、静かに加熱してください。

③ 砂糖を加えて煮含める
下茹でした栗を崩さないように取り出し、鍋に並べます。
栗が浸る程度の水を加え、弱火で温めます。
砂糖を2〜3回に分けて加え、溶かしながら弱火で15〜20分ほど静かに煮含めます。
途中で栗を強く混ぜたり、煮汁を激しく沸騰させたりすると、栗が割れたり煮崩れたりする原因になります。
栗に甘みがなじんだら火を止めます。
加熱時間は栗の大きさや状態によって変わるため、様子を見ながら調整してください。

④ 煮汁につけたまま冷ます
火を止めたら、栗を煮汁につけたまま冷まします。
冷める間に甘みがなじみ、栗の中心まで味が入りやすくなります。
粗熱が取れたら、清潔な保存容器に煮汁ごと移し、速やかに冷蔵庫で保存してください。
栗の甘露煮を失敗せずに作るコツ
栗の甘露煮をきれいに仕上げるには、下茹での加減や砂糖を加えるタイミング、火加減が大切です。
特に、栗が煮崩れたり硬くなったりしないよう、次のポイントを押さえておきましょう。
栗が煮崩れる原因と対策
栗が煮崩れる主な原因は、加熱のしすぎや、煮汁を強く沸騰させることです。
栗は加熱するとやわらかくなるため、強火でぐらぐら煮たり、途中で何度も混ぜたりすると、割れたり崩れたりしやすくなります。
- 下茹では栗の硬さを確認しながら行う
- 砂糖を加えた後は、弱火で静かに煮る
- 栗をできるだけ重ねずに鍋に並べる
- 煮ている途中は、むやみに混ぜたり動かしたりしない
栗を取り出すときも、スプーンなどでそっとすくうようにすると、形を保ちやすくなります。
栗が硬く仕上がる原因と対策
栗の甘露煮が硬く仕上がる場合は、下茹でが不十分だったり、栗がやわらかくなる前に砂糖を加えたりしたことが原因のひとつとして考えられます。
砂糖を多く含む煮汁では、栗がやわらかくなるまでに時間がかかることがあります。
下茹での段階で十分に火を通し、砂糖を加える前に栗の硬さを確認してください。
栗の大きさや状態によって加熱時間は変わるため、時間だけで判断せず、竹串の通り具合を目安にします。
栗をきれいな黄色に仕上げるには?
栗の甘露煮を鮮やかな黄色に仕上げたい場合は、くちなしの実を使う方法があります。
くちなしの実を軽く割り、お茶パックなどに入れて下茹ですると、栗に黄色い色がつきます。
また、渋皮を丁寧に取り除き、皮をむいた栗を水につけて変色を抑えることも大切です。
くちなしの実を使わない場合は、栗本来の淡い黄色やクリーム色に仕上がります。
色の濃さは栗の品種や状態によっても異なるため、自然な色合いを楽しんでください。
甘さ控えめでも作れる?
栗の甘露煮は、砂糖の量を調整して甘さ控えめに作ることもできます。
ただし、砂糖を減らすと保存性が低くなるため、甘さ控えめに作った場合は冷蔵保存し、できるだけ早めに食べ切ってください。
また、砂糖の量が多い場合でも、家庭で作った栗の甘露煮が常温で長期保存できるわけではありません。
保存方法にも気をつけましょう。
栗の甘露煮の保存方法と日持ち
手作りの栗の甘露煮は、冷蔵または冷凍で保存します。
砂糖を使っていても、家庭で作ったものは常温保存せず、適切な温度で保存することが大切です。
冷蔵保存の方法と保存期間
栗の甘露煮は、粗熱を取ったら清潔な密閉容器に煮汁ごと入れ、冷蔵庫で保存します。
家庭で作った場合の保存期間は、冷蔵で2〜3日程度を目安にしてください。
保存期間は砂糖の割合や調理時の衛生状態、保存温度によって変わります。
食べるときは清潔な箸やスプーンを使い、異臭やカビ、ぬめりなどの異常がある場合は食べないでください。
栗の甘露煮は冷凍保存できる?
栗の甘露煮は、冷凍保存することもできます。
1回に使う分量ずつ冷凍用保存容器や保存袋に入れ、栗が乾燥しないよう煮汁も一緒に加えて保存します。
煮汁が凍ると膨張するため、容器には適度な余裕を残してください。
冷凍保存期間は、おいしさを保つ目安として約1か月です。
家庭の冷凍庫では温度変化が起こるため、できるだけ早めに使い切ってください。
解凍するときは、冷蔵庫に移してゆっくり解凍します。
解凍後は食感がやわらかくなることがあるため、栗きんとんやお菓子作りに使うのもおすすめです。
保存瓶に入れる場合の注意点
栗の甘露煮を保存瓶に入れる場合は、瓶やふたをあらかじめ清潔にしておきます。
煮沸消毒やアルコール消毒の方法については、保存瓶の消毒方法で詳しく紹介しています。
ただし、瓶を消毒したり、熱いうちに詰めたりするだけでは、常温で安全に長期保存できるわけではありません。
家庭で作る栗の甘露煮は、清潔な瓶に入れた場合も冷蔵保存を基本とし、長く保存したい場合は冷凍保存を利用してください。
栗の甘露煮を冷蔵保存するなら、中身が見えるガラス製の保存容器も便利です。
WECKのTULIP 500mlは、丸みのある形と広い口が特徴で、栗を取り出しやすい形状です。
栗の色合いが見え、ジャムや季節の保存食にも使えます。
保存する量に合わせて容器のサイズや数を選び、冷蔵保存に適したふたを使用してください。
※ガラス瓶の冷凍使用は、製品ごとの対応条件を確認してください。煮汁を含む栗の甘露煮の冷凍には、冷凍対応の保存容器や保存袋を使用してください。
生栗や茹でた栗の保存方法については、栗の保存方法|生栗の冷蔵・冷凍保存と日持ち、茹でた栗の保存期間も解説で詳しく紹介しています。
栗の甘露煮のおすすめの食べ方・アレンジ
手作りの栗の甘露煮は、そのまま食べるだけでなく、さまざまな料理やお菓子にも活用できます。
そのままお茶請けに
栗の甘露煮は、そのままでも栗のほくほくとした食感と甘みを楽しめます。
緑茶やほうじ茶と合わせれば、秋らしいお茶の時間にもぴったりです。
栗きんとんにアレンジ
栗の甘露煮は、お正月のおせち料理として親しまれている栗きんとんにも使えます。
やわらかく煮たさつまいもを裏ごしし、栗の甘露煮とシロップを加えれば、なめらかなさつまいものあんと栗の食感を楽しめる栗きんとんになります。
甘露煮のシロップにも甘みがあるため、砂糖の量は味を見ながら調整してください。
栗の甘露煮を使った詳しい分量や作り方は、おせちの栗きんとんの作り方で紹介しています。
シロップを活用した甘さの調整方法や、なめらかに仕上げるコツもまとめています。
旬の生栗から作りたい場合は、生栗とさつまいもで作る栗きんとんの基本レシピも参考にしてください。
ケーキやパウンドケーキに
栗の甘露煮を刻んでパウンドケーキやマフィンの生地に混ぜ込むと、栗の食感と甘みがアクセントになります。
また、ホイップクリームやアイスクリームに添えたり、細かく刻んでヨーグルトに加えたりするのもおすすめです。
栗の甘露煮を使った栗ご飯
栗の甘露煮を使って、甘みのある栗ご飯にアレンジすることもできます。
甘露煮はすでに火が通っているため、炊き上がったご飯に加えて軽く混ぜると、栗の形を残しやすくなります。
生栗を使った栗ご飯とは違い、甘露煮自体に甘みがあるため、味付けは控えめに調整してください。
生栗から作る基本の栗ご飯については、栗ご飯の作り方|炊飯器で簡単!2合・3合の分量と生栗の下ごしらえで詳しく紹介しています。
栗の甘露煮についてよくある質問
栗の甘露煮は茹で栗でも作れる?
栗の甘露煮は、生栗だけでなく、茹で栗を使って作ることもできます。
ただし、すでにやわらかく茹でた栗は煮崩れしやすいため、砂糖を溶かした煮汁で短時間温め、煮汁につけて味をなじませる方法がおすすめです。
栗の状態によっては形が崩れやすいため、仕上がりをきれいにしたい場合は、生栗から作る方法が向いています。
くちなしの実なしでも黄色くなる?
くちなしの実を使わなくても、栗本来の淡い黄色やクリーム色に仕上がります。
ただし、市販の甘露煮のような鮮やかな黄色にはならない場合があります。
自然な色合いを楽しみたい場合は、くちなしの実を使わずに作っても問題ありません。
栗の甘露煮が茶色くなるのはなぜ?
栗の甘露煮が茶色っぽくなる原因には、皮をむいた後の変色や、渋皮の残り、使用する砂糖の種類などが考えられます。
皮をむいた栗は水につけておき、渋皮を丁寧に取り除いてください。
また、きび砂糖など色の濃い砂糖を使うと、煮汁や栗に色がつきやすくなります。
栗の甘露煮のシロップは再利用できる?
栗の甘露煮のシロップは、栗の風味が移っているため、お菓子作りなどに活用できます。
例えば、パウンドケーキの生地に少量加えたり、さつまいもを煮るときの甘みづけに使ったりできます。
ただし、一度栗を煮たシロップは保存中に傷むことがあるため、清潔に取り扱い、冷蔵保存して早めに使い切ってください。
異臭やカビなどの異常がある場合は再利用しないでください。
まとめ|栗の甘露煮を手作りして秋の味覚を楽しもう
栗の甘露煮は、生栗の鬼皮と渋皮をむき、砂糖を加えた煮汁でじっくり煮含めて作る、秋ならではの手仕事です。
下茹での加減や火加減に気をつけ、栗を動かさずに静かに煮ることが、煮崩れを防ぐポイントです。
くちなしの実を使えば鮮やかな黄色に仕上がりますが、使わなくても栗本来の自然な色合いを楽しめます。
手作りの甘露煮は、冷蔵や冷凍で適切に保存し、そのまま食べるほか、栗きんとんやお菓子作りにも活用してください。
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栗の下ごしらえや保存方法、旬の栗を使った料理については、こちらの記事も参考にしてください。


