秋になると店頭に並ぶ、つややかな栗。
旬の生栗を使って、栗きんとんを手作りしてみませんか。
栗きんとんは、ほくほくとした栗と、なめらかなさつまいもの甘みを楽しめる一品です。
生栗から作れば、栗本来の風味を生かしながら、砂糖の量も好みに合わせて調整できます。
「栗きんとんは生栗からでも作れる?」
「さつまいもはどの品種がおすすめ?」
「砂糖を控えてもおいしく作れる?」
と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、生栗とさつまいもを使った栗きんとんの基本レシピをはじめ、栗の下処理やなめらかに仕上げるコツ、甘さの調整方法、保存方法まで詳しく紹介します。
栗きんとんとは?生栗とさつまいもで作る秋の味覚
栗きんとんは、栗とさつまいもを砂糖などで甘く仕上げた料理です。
栗のほくほくとした食感と、さつまいものやさしい甘みを一緒に楽しめます。
お正月のおせち料理としても親しまれていますが、旬の生栗を使えば、秋の手作りおやつとしても楽しめます。
中津川の栗きんとんとの違い
栗きんとんには、岐阜県中津川市などで親しまれている和菓子の栗きんとんもあります。
和菓子の栗きんとんは、主に栗と砂糖を使い、茶巾絞りのような形に仕上げるのが特徴です。
一方、今回紹介するのは、栗とさつまいもを組み合わせた栗きんとん。
栗の形を残し、なめらかなさつまいものあんと合わせて作ります。
生栗とさつまいもで作る栗きんとんの材料
まずは、基本の材料を用意します。
砂糖の量は、さつまいもの甘さや好みに合わせて調整してください。
材料(約4〜6人分)
- 生栗(鬼皮付き)……300g
- さつまいも(皮付き)……400g
- 砂糖……80〜120g
- みりん……大さじ1(お好みで)
- 塩……ひとつまみ
- 水またはさつまいもの茹で汁……適量
- くちなしの実……1個(好みで)
生栗300gは、皮をむくと可食部が少なくなります。
栗をたっぷり入れたい場合は、生栗の量を増やしても構いません。
砂糖は最初からすべて加えず、80g程度から味を見ながら調整します。
砂糖の量によって保存性も変わるため、作った後は冷蔵庫で保存し、早めに食べ切ってください。
さつまいもはどの品種がおすすめ?
栗きんとんには、加熱するとやわらかくなり、なめらかにつぶせるさつまいもが向いています。
- 鳴門金時:ほどよい甘さとほくほくした食感で、栗きんとんに使いやすい品種
- 紅あずま:粉質でほくほくした食感があり、甘さを調整しやすい品種
- 紅はるか:甘みが強く、加熱するとしっとり仕上がりやすい品種
- シルクスイート:なめらかな口当たりが特徴で、やわらかい仕上がりを好む場合におすすめ
栗の風味を生かした甘さ控えめの栗きんとんには、鳴門金時や紅あずまがおすすめです。
紅はるかやシルクスイートを使う場合は、さつまいも自体の甘さを見ながら砂糖の量を調整してください。
栗きんとんを作る前の下準備
生栗の鬼皮と渋皮をむく
生栗はよく洗い、必要に応じて水やぬるま湯に浸して鬼皮をやわらかくしてから、包丁などで鬼皮と渋皮をむきます。
皮をむいた栗は変色しやすいため、水にさらしておきます。
下処理が終わったら水気を切り、茹でる準備をしておきます。
生栗の鬼皮と渋皮のむき方や、茹で時間については、栗の茹で方・皮のむき方で詳しく紹介しています。

さつまいもの皮を厚めにむく
さつまいもはよく洗い、皮を厚めにむきます。
皮のすぐ内側には筋が多いため、厚めにむくことで、なめらかな栗きんとんに仕上がりやすくなります。
皮をむいたさつまいもは2〜3cm程度の輪切りにし、水に10〜15分ほどさらします。
水にさらした後は水気を切り、加熱の準備をしておきます。
生栗とさつまいもで作る栗きんとんの作り方
下準備ができたら、栗とさつまいもを加熱し、なめらかな栗きんとんに仕上げていきます。
① 生栗をやわらかく茹でる
鬼皮と渋皮をむいた栗を鍋に入れ、かぶるくらいの水を加えて火にかけます。
沸騰したら弱火にし、20〜30分ほどを目安に、栗がやわらかくなるまで茹でます。
栗の大きさによって加熱時間が変わるため、竹串がすっと通ることを確認してください。
茹で上がったらザルにあげ、水気を切っておきます。
栗は後からさつまいもと合わせるため、崩れないように扱います。
② さつまいもをやわらかく茹でる
水にさらしたさつまいもを鍋に入れ、かぶるくらいの水を加えます。
くちなしの実を使う場合は、軽く割ってお茶パックなどに入れ、一緒に加えてください。
中火にかけ、沸騰したら弱火にして15〜20分ほど茹でます。
竹串がすっと通るくらいまでやわらかくなったら火を止めます。
くちなしの実を取り出し、さつまいもをザルにあげます。
茹で汁は後で硬さを調整する際に使えるため、少量取り分けておきます。
③ さつまいもを裏ごしする
茹でたさつまいもは、熱いうちに裏ごし器で裏ごしします。
さつまいもが冷めると裏ごししにくくなるため、やわらかいうちに作業するのがポイントです。
裏ごし器がない場合は、マッシャーやフォークで丁寧につぶしても作れます。
ただし、繊維や粒感が残りやすいため、なめらかに仕上げたい場合は裏ごしがおすすめです。

④ 砂糖を加えてさつまいもを練る
裏ごししたさつまいもを鍋に戻し、砂糖80g、塩ひとつまみを加えます。
みりんを使う場合は、ここで大さじ1を加えてください。
みりんは甘みやつやを加えるために使いますが、必須ではありません。
弱火にかけ、木べらなどで鍋底からゆっくり混ぜながら練っていきます。
水分が少なく硬い場合は、取り分けておいたさつまいもの茹で汁を少しずつ加えて調整してください。
砂糖が溶けて全体がなめらかになったら、味を確認します。
甘さが足りない場合は砂糖を少しずつ加え、好みの甘さに整えます。
冷めると少し硬くなるため、火を止めるときは、やややわらかめに仕上げるのがポイントです。
⑤ 栗を加えて仕上げる
さつまいものあんがなめらかになったら火を止め、茹でておいた栗を加えます。
栗の形を崩さないように、木べらでやさしく混ぜ合わせます。
栗が全体になじんだら、粗熱を取って完成です。
器に盛り付ければ、栗のほくほくした食感と、さつまいもの自然な甘みを楽しめる栗きんとんに仕上がります。

栗きんとんをおいしく作るコツ
さつまいもは熱いうちに裏ごしする
なめらかな栗きんとんに仕上げるには、さつまいもの裏ごしが大切です。
さつまいもが熱いうちに裏ごしすると、繊維や筋を取り除きやすく、口当たりのよい仕上がりになります。
裏ごし器があると便利ですが、必ずしも用意する必要はありません。
少し粒感のある仕上がりが好みなら、マッシャーでつぶしても楽しめます。
なめらかさを重視する場合は、目の細かいステンレス製の裏ごし器も便利です。
砂糖は少しずつ加えて甘さを調整する
栗きんとんの甘さは、さつまいもの品種や糖度によっても変わります。
今回は砂糖80〜120gを目安にしていますが、最初は80gから加え、味を確認しながら調整してください。
甘みの強い紅はるかなどを使う場合は、砂糖を控えてもさつまいも本来の甘みを楽しめます。
くちなしの実がなくても作れる
栗きんとんの鮮やかな黄色は、くちなしの実を使って色付けすることがあります。
ただし、くちなしの実は必須ではありません。
使わなくても、さつまいも本来の自然な色合いで栗きんとんを作れます。
色を鮮やかに仕上げたい場合は、さつまいもを茹でる際にくちなしの実を加えてください。
栗は最後に加えて形を残す
栗を早い段階で加えて何度も混ぜると、やわらかくなった栗が崩れやすくなります。
さつまいものあんを仕上げてから栗を加え、やさしく混ぜ合わせることで、栗の形を残した栗きんとんになります。
栗の甘露煮を使っても作れる?
栗きんとんは、生栗だけでなく、栗の甘露煮を使って作ることもできます。
甘露煮はすでに加熱されているため、生栗の皮むきや茹でる工程を省けるのがメリットです。
甘露煮を使う場合は、さつまいものあんを作った後に栗を加えます。
甘露煮のシロップを少量加えると、甘みや風味を生かすこともできます。
ただし、甘露煮には砂糖が含まれているため、さつまいもに加える砂糖の量は控えめにし、味を確認しながら調整してください。
栗の甘露煮を使った詳しい分量や作り方は、おせちの栗きんとんの作り方|栗の甘露煮とさつまいもで作る基本レシピで紹介しています。
甘露煮のシロップを活用して、なめらかでつやのある栗きんとんに仕上げる方法もまとめています。
栗の甘露煮を手作りしたい場合は、栗の甘露煮の作り方も参考にしてください。
栗きんとんの保存方法と日持ち
手作りの栗きんとんは、冷蔵・冷凍保存ができます。
家庭で作る場合は、砂糖の量や調理時の衛生状態によって保存できる期間が変わるため、常温保存は避けてください。
冷蔵保存|目安は2〜3日
栗きんとんの粗熱を取ったら、清潔な密閉容器に入れ、速やかに冷蔵庫で保存します。
冷蔵保存の目安は2〜3日程度です。
ただし、保存期間は砂糖の量や調理時の衛生状態によっても変わるため、早めに食べ切ってください。
冷凍保存|目安は2〜3週間
すぐに食べ切れない場合は、冷凍保存もできます。
1回分ずつ小分けにしてラップで包み、冷凍用保存袋に入れて空気を抜き、冷凍庫で保存します。
おいしく食べるための冷凍保存の目安は2〜3週間程度です。
長く冷凍すると、乾燥や風味の低下が起こることがあります。
冷凍した栗きんとんの解凍方法
冷凍した栗きんとんは、冷蔵庫に移してゆっくり解凍します。
解凍後は水分が分離することがあるため、清潔なスプーンなどで軽く混ぜてから食べてください。
一度解凍した栗きんとんは再冷凍せず、早めに食べ切るようにします。
栗きんとんのよくある質問
裏ごししなくても作れる?
裏ごしをしなくても栗きんとんは作れます。
マッシャーやフォークで丁寧につぶせば、少し粒感のある素朴な仕上がりになります。
なめらかな口当たりにしたい場合は、裏ごしするのがおすすめです。
栗きんとんが硬くなった場合は?
さつまいものあんが硬くなった場合は、少量の水を加えて弱火で温め直し、硬さを調整できます。
水分は一度に加えず、少しずつ加えて様子を見てください。
栗きんとんがゆるい場合は?
水分が多くゆるい場合は、弱火でゆっくり加熱し、木べらで混ぜながら余分な水分を飛ばします。
冷めると少し硬くなるため、煮詰めすぎないように注意してください。
まとめ|旬の生栗で甘さ控えめの栗きんとんを楽しもう
生栗とさつまいもを使った栗きんとんは、栗のほくほくした食感と、さつまいものやさしい甘みを楽しめる秋の手作りレシピです。
生栗の下処理には少し手間がかかりますが、砂糖の量を調整できるため、好みに合わせた甘さに仕上げられます。
さつまいもを熱いうちに裏ごしし、栗を最後に加えることで、なめらかなあんと栗の食感を楽しめる栗きんとんになります。
生栗が余ったときは、栗ご飯の作り方もおすすめです。
旬の栗ならではの甘みと香りを、さまざまな料理で楽しんでください。


